香川県出身、206cmの長身フォワードとして日本人2人目のNBA入りを果たし、2024年にBリーグ千葉ジェッツへ復帰した渡邊雄太。
NBA6シーズンで培った守備力と国際経験を武器に、いま再び日本のコートを支配しつつある――その真価と未来像を詳しく解説します。
目次
▼ 幼少期から高校時代:バスケットボールへの情熱
- 1994年10月13日、香川県三木町に生まれる。
- 小学4年で地元クラブチーム入会。すぐに身長の伸びとセンスを見せる。
- 尽誠学園高校ではインターハイ・選抜大会に出場。全国トップクラスのディフェンスで注目を浴びる。
▼ アメリカ留学とジョージワシントン大での快進撃
高校卒業後、渡邊選手は渡米し、ジョージワシントン大学に進学。NCAAディビジョンⅠ奨学金を得た日本人史上初の選手となりました。
- 2014–18年:大学4年間で平均7.5得点・5.3リバウンドを記録
- 2018年:A-10ディフェンシブプレイヤー・オブ・ザ・イヤー受賞
- 最終年にはリーグ優勝争いに貢献し、NBAスカウトから高評価
▼ NBA挑戦の第一歩:メンフィス・グリズリーズとツーウェイ契約
2018年、ドラフト指名は逃したもののツーウェイ契約でグリズリーズ入り。下部GリーグとNBAを行き来しながら、17–18シーズンに23試合出場を果たしました。
- Gリーグ:平均14.2得点・7.2リバウンド・2.6アシスト
- NBA:ビッグマン守備で存在感、初得点はディフェンスリバウンドからのレイアップ
- 日本人同時出場:2019年12月、八村塁選手と共にNBAコートへ
▼ NBA各球団での活躍と移籍劇
- 2020–22 トロント・ラプターズ
ディフェンススペシャリストとして定着。2021年プレーオフでは強豪フィニッシュを封じた。 - 2022–23 ブルックリン・ネッツ
3P成功率48%を記録し、⾯⽩い“狙撃手”として注目を集めた。 - 2023–24 フェニックス・サンズ & 再グリズリーズ
ロスター入りを争いながらも、リーダー的守備で信頼を勝ち得た。
通算213試合出場、平均4.2得点・2.3リバウンド。NBAでの経験は他の日本人選手にも多大な影響を与えています。
▼ 日本代表での存在感:東京五輪~パリ五輪へ
「代表では結果以上に、チームを鼓舞するディフェンスを心がけています。国を背負う責任は大きいです」
- 2021年:東京五輪出場、主要ディフェンダーとして全試合出場
- 2023年:FIBAワールドカップで平均15点・8リバウンドをマーク
- 2024年:パリ五輪へ出場決定に貢献
▼ 2024年7月:Bリーグ・千葉ジェッツへの電撃復帰
NBA6シーズンのキャリアをひと区切りし、千葉ジェッツ船橋と契約。帰国後初戦では19得点・10リバウンドのダブルダブルを達成し、ファンを沸かせました。
▼ プレースタイル解剖:高精度ディフェンス×多彩オフェンス
- 長身を活かしたヘルプディフェンスとローテーション
- アウトサイドシュートの向上(3P成功率40%超え)
- トランジションの走力とパスセンス
- ベテランとしてのコートマネジメント能力
▼ チーム&地域への影響:千葉でのレガシー創出
千葉ジェッツでは若手育成や地域イベントに積極参加。クリニック開催や小中学校訪問で地元ファンを拡大し、チームのブランド強化にも貢献しています。
▼ まとめ:今後の展望
2024年4月21日の記者会見で渡邊選手は「NBA再挑戦はせず、Bリーグで全力を尽くす」と述べ、新たに千葉ジェッツでの活躍に意欲を見せました。
渡邊雄太選手は、NBAと代表戦で証明した実力と、Bリーグ復帰後のリーダーシップで、日本バスケ界の新たなレガシーを築き続けています。